▼脱毛情報:保湿ケアを施術前に確認ブログ:17年01月17日
一週間前から飼い始めたミドリガメを
「かわいー!」とつぶやきながらながめる娘の姿を見ていて、
オレは十年前のあの日のことを思い出していた。
身重だった妻が体調を崩し、
緊急入院した病院から深夜、
赤ちゃんが生まれそうとの連絡が入った。
とるものもとらず、すぐさま駆けつけると、
妻は一人、ベッドにいた。
ねぎらいの言葉をかけたオレに、
妻はやさしい笑顔をくれると、
寂しそうな面持ちで「別のお部屋にいるの…」と言った。
娘がいるという部屋の壁は一面ガラスばりになっていて、
小さめの赤ん坊が
これまたガラスばりの保育器に寝かされていた。
二ヶ月も早く生まれてきた娘の体質には
たくさんのクダがついていた。
オレは、みじろぎもしない娘に話しかけると、
思いが通じたのか、小さな小さな足をゆっくり動かし出した。
それは、まるでオレに何かを伝えようとしてくれているようだった。
オレはその時、娘に約束をした。
「君には苦しい思いをさせてしまったね。
この世にやって来るのが少し早すぎた分、
誰よりも楽しいと思ってもらえるようにがんばるからね。」
二重のガラス越しに伝えた一方通行の約束…
娘は今年で小学五年生。
日々、元気に学校へ行き、
将来はアイドルになることを夢見ていて、
今ではオレの一番の話し相手になってくれている。
娘は、
ガラス越しに伝えたあの約束のことを知らない…
オレも照れくさくて、今さら口にできないでいる。
でも、娘のたくさんの笑顔を見るたびに、
あの約束は一方通行ではなかったのでは…と思う。
娘のおかげで、
ささやかでも幸せを積み重ねていく素晴らしさに
出逢えた気がする。
娘よ
「生まれてきてくれてありがとう!」